サンプルについて
- 必要サンプル量
1pmol/μL~
分析には、使用するサンプルの濃度・溶液組成・純度が大きく影響します(サンプル調製方法とリスク参照)。
- 推奨サンプル形態
溶液、乾燥品
溶液の場合は、基本的にその一部を用いて分析を行います。
乾燥品の場合は、乾燥前の溶液組成ならびに再溶解に適した溶液組成をお知らせください。
ファーマフーズでは、基本的に50% acetonitrile、0.1% trifluoroacetic acidで溶解し、分析を実施しております。
【サンプル調製方法・注意点】
溶液組成(乾燥前の組成)によっては分析できないものもありますので、特に塩や界面活性剤はできるだけ低濃度で調製することが望ましいです。
例えば 50mM以下のTris、HEPESや 0.1%程度のoctyl glucosideは分析可能ですが、リン酸、glycerol、SDS等は濃度によってはイオン化が困難になる場合があります。
具体的な調製方法につきましては事前にご相談ください。
必要な条件
- ご依頼目的
- 予想される分子量(kDa)
- サンプルの溶液組成(乾燥品の場合は、乾燥前の溶液組成)
- 提供可能なサンプル量、サンプル濃度
- 電気泳動画像
目的バンドに印を付けたものをメールにてお送りください。
- 泳動条件
SDS-PAGEに用いたゲルの大きさ(何mm×何mm)
還元処理の有無(DTTや2-メルカプトエタノールなど還元剤の使用の有無)
アプライ量
染色方法(キットであればメーカー名・キット名)
リスク
サンプルが十分量あっても、目的とするタンパク質の性質(構造・アミノ酸配列・修飾など)により測定が困難な場合があります(例:リン酸化のようなネガティブチャージを持った修飾)。
分析の特性から、目的の分子量ピークの他に2価(約半分)および2量体(約2倍)のピークが検出されるケースが多くあります。そのため複数のタンパク質が混在している場合は、2価や2量体との区別がつかない場合もあります。
高分子量側(5~10kDa 以上)のタンパク質ではピークがブロードになるため、質量が近接するピーク同士を
分離することは困難です。